Solitude HOTEL 6F hiru/yoru(18.11.25)
「わたしは気づき始めていた わたしなど 存在しないことに」
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Maison book girlのワンマンライブ、Solitude hotel 6F hiruとyoruをみた日の日記
本来ひとにみせるものではない、脳の記憶の垂れ流し
わすれてしまう
(SH-5Fの記憶)
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三越前にはクラシカルで洋風な外装の建物がならんでいて、その中の1つ、COREDO室町というビルの上の階にあった
前物販で眠りやすい道具を買った
以前のステッカーセットに入っていた背景透明のロゴシールはタンブラーに貼っていて、食洗機にかけてもぜんぜん剥がれないのでとても気に入っていた それだけがピックアップされたシールセットが販売されて嬉しい気持ち
開場時間には階段で待機
外気を感じない白い壁と階段だけがある非常階段にせめぎ合う人々、暑さ 一生このままだったら。ここが地獄だな と思う
時間になって開場に入場 スクリーンには見たことのある hiruのクリエイティブ
開場内を見回すと後部には座席があった 特等席で座れることがわかり、非常に興奮して着席する スタンディングのみと認識していたけれど、会場の仕組上なのか席が残っていたのだった
映画館のようなふかふかの椅子に座って聞き覚えのあるサクライケンタのインストゥルメンタルを心地よく聴く 期待とかを口にして耳にしてまつ
時間になると照明が暗くなる
暗くなるとhiruが始まる
白もどんどん暗くなる
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SE:GOOD NIGHT
オルゴールの音
画面が徐々に暗くなっていく
黙って登場するメゾンブックガール
01. sin morning
始まりはいつもこうでなくてはならないのだろうかとも思える新しい朝 白い戦士のような衣装がよく映えていた
手拍子を招くような手遊びをして観客は手拍子をする
02. end of Summer dream
爽やかな風を部屋に招き入れようとするようなエンドオブサマードリーム
暖かくもなく寒くもない風のない部屋の後方、宙に腕が生えるさまを見ていた
03. rooms
何もかもがあって何も無くなるその瞬間の暗転は、残響はそれなりの歯切れがあって 空間を楽しんだ
04. ボーイミーツガール
青い空間にマゼンタ色で浮かぶ4人がボーイミーツガール、と言いながら同じ格好をして跳ねていた 客席を煽るように拳をあげて、手拍子をして、ボーイとガールがそれぞれ存在して呼応しているようだった
-MC-
客席もなくスタンディングだからいっぱい動いてね!みたいなことを言っていた
ライブハウスでやるライブみたいなメゾンブックガールたちは元気にみえた
05. cloudy irony
06. snow irony
07. film noir
昼のはねるライブをみていた 会場は盛り上がっていた
転がされているような気がした
08. Remove
あまりにも自然にfilm noir〜Remove
ハイハイハイハイと答える人々この距離でみたリムーブは初めてだった
"くだらない現実の中"だと思っている
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SE:fMRI_TEST
SE:PAST
記憶を辿るような曖昧な曲が波うっていた 〜〜〜
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09. 狭い物語
黒いパジャマのような衣装をまとって赤い荒野で踊る
"それは夢じゃないの"と赤を取っ払って世界を移動したようだった
10. 言選り
降りしきる光の雨
4人以上誰かいる と思っていたら40人以上はいた けど4人 コンマ1秒前の自分は自分なのか、別の時間軸の自分は自分なのか 4Fで踊っていたあの子はいますか
11. 十六歳
いつの自分の声と一緒に歌っていた 他のだれかの気配がする 意識が呼んでる
12. karma
瞼の裏で飛び交うような電流
大きな影が動いていく 誰かの気配がした
13. おかえりさよなら
さようなら
<アンコール>
14. my cut
白い衣装に戻って楽しそうに泳いでいた
会場の人々も楽しそうだった
「飛ぶよ!」
ジャンプ禁止のアナウンスとの葛藤の空気を感じる
観客がいることがよくわかる
「6」!
MC
たのしい物販紹介
「1人1人に感動してもらいたいと思って…」
言葉の間に飲み込んだ瞬間を愛おしく思った
15. 夢
迫り来る手拍子の脳波に包まれて
白、光と夢 これが6Fの美しさ
16. 不思議な風船
可視化される渋谷 警察署 具体的なイメージ 街並み。
横並びの4人が横並びであった
画面には取り払われたはずの赤い世界に赤いベッドが2つ 置かれていた
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千疋屋でゆめのひととき
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yoru
hiruの終演後スクリーンの中に浮かんでいた2つの赤いベッドは舞台の上に存在していて、浮き出てきたというか、こちらが入ってしまったというか、そんな空間に流れる音楽を聴きながら、アイマスクをして、眠った 眠りたかった
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SE:SIX
階段を上るような音 迷い込むような軋む音 置き去りにされたようなピアノの音
赤い画面に浮かぶ567もだんだんと薄くなってきえていく 昼とは違う既に異様な雰囲気 だった メゾンブックガールは黒いパジャマをきて赤い世界にでてきた
01. 狭い物語
赤い世界の中で踊る 黒いパジャマの操られているような人形
昼とは始まりからして違う夢からの目覚め
02. veranda
赤を払った部屋で外に出ていて、夜の世界のこの部屋は外に開けていて、風通しがいい場所だと思った きっと昼より涼しいと思う
03. int
記憶の波の中で踊り出す わたしにとって3Fぶりのint
無機質で意識のまどろむ空間で、でもベランダであけた風がはいってくるような空気
狭い物語とベランダでみかけた人形のような人間と人間側じゃないような人間と、そのような人型の踊りのようだった
04. bed
赤いベッドを前にベッド "流れた血を見ていた" 赤なの?
05. townscape
首のない鳥のスライドショー 断片的な記憶 思い出せないあの人の顔
断片的な記憶 あいまいな記憶 名前もきっと思い出せない
06. ボーイミーツガール
白と黒と色のついた四角が動いて流れていく どんどんなにかの顔や、記憶がみえてくる 忘れたはずの 走る少女の姿を思い出しそうだった
07. 十六歳
誰が十六歳なんだろう あの少女は十六歳なんだろうか 自分が十六歳なんだろうか 誰も十六歳じゃないんじゃないしなれもしないんじゃないかって思ってみても、ただ抜け落ちていく手遊びをする人達は1人で遊んでいた
08. last scene
09. blue light
ぼくらの夢はいつも叶わない 、ラストじゃないラストシーンをみて6Fを感じる でもブルーライトを、わたしはもう忘れてしまった PASTではない 時系列はわからない
SE:ELUDE
10. レインコートと首の無い鳥
レインコートは着ていなかった どこかで着ていた白い衣装をまとっていた Removeで消えた彼女たちがここに現れたのかはわからない さっきみた首の無い鳥を想う
11. lost AGE
失われたとき
12. faithlessness
どんどん早まっていくような気がしたのは自分だけなのだろうか 時間の感覚が失われて術中にはまったみたいだ、何かが起きそうでドキドキしてしまうから
13. rooms
暗転 オセロ、白と黒の対比 昼にあった影の部分をフォーカスしたようだった
暗闇の中で白い彼女達は歌って踊っている
14. karma
早まっていく?karmaはいつも何かを起こしていくことはまちがいじゃない
現れる影も、白と黒の二面を感じさせる
静かに深くお辞儀をして 帰る
<アンコール>
5Fで靴をおいて飛び立った白い鳥?のペストマスクの4体が舞台に並ぶ
いったい何が起こるのかみていると 別の黒い衣装を着たメゾンブックガール
15. MORE PAST
「去って行った、1人の少女。偶像、思想。」
ベッドに腰掛けながらうたう まるで後ろには何もいないようにうたう
昼にきいたあの曲の記憶
16. 夢
ぐにゃぐにゃしてる思い出せない記憶 思い出したい記憶をたどるゆめ?
17. 不思議な風船
コショージメグミがはなしだす
寝ていた彼女達はいつのまにか持っていた本を手にして物語を進めてく
昼にすすめられていたよりも抽象的な記憶 少女は誰だったのか顔もわかなくて白い鳥のような人間が少女だったかのように錯覚した
赤いベッドで黒い四人は眠る
白い仮面の四体がベッドを押して、どこかへ連れていく
そうしてまた朝がきて、昼になるような 一日
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断片的な話
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記憶は思い出すことで定着する だからこうして、定着させたい記憶を文字として残してきたし、それを読み返すことでそのことが起きたことだとして認識してきた 本当にあったことかどうかはもうわからない
だから今回、この公演に関して、思い出したくて残しておきたい書きたいことが多すぎるけれど生活との折り合いがつかず、そのときの記憶(感じたこと・観たもの)がすべてあいまいなままで、夢のように消えてしまった部分が多い
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わたしはメゾンブックガールのことを考えることをやめていた
昨年の12月はSolitude HOTEL 4Fの期待を膨らませて寝ても覚めても四六時中メゾンブックガールのことを考えていた 参加できるライブは何よりも優先して全てみにいったし、鑑賞した後はこういうふうに記憶を掘り起こして、時に15時間以上にもわたって文章を打ち込んだりしていた 「自意識が無くなりたい」と願っているのに過剰に存在するそれに葛藤していた そんな時期が続く中でもメゾンブックガールはどんどん活動していって、その背中を追っていたけれど、ある夏の日、ある言葉で、自分の人生がないということに気づいた 没頭してしまう癖がある自分の人生を止めて飛び込んでいて、これはいけない、このままでは望んだように死んでしまうと思って、意識的に距離を取ることにしていた
それは振り返ってみて、どうだったのだろうか?そのこについてはまた別の話
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記憶は思い出すことで定着する 私はむかし夢日記を書いていたことがあった
毎日12時間ほど眠っていて、毎日何種類ものストーリーをみていて、起きてもよく覚えていた 起きてすぐにその内容を書き起こす 一時間くらいかけて書き起こしていただろう そうすると思い出す段階で夢の記憶が定着するし、読み返すことで更に定着していく 夢の中にいる時間が多くなって、何が現実世界で起きたことなのか/何が夢の中で起きたことなのか の区別があまりつかなくなってしまった
なんだか色々おかしくなってしまって、しばらくしてもう夢日記を書くことはやめた
そうしたら、もう、毎日夢は見ていないと思うほどに何も覚えていない
本当はみているのに、忘れられてしまうんだ
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夢の中での自分は自分として認識されているだろうか 人によって夢がカラーだったり、白黒だったり、第三者目線からの物語だったりとあるそうだけれど 誰が自分なのか、一瞬前にみた夢と同一人物なのか そういうこともすべてあいまいだと思う
夢の中でしか会ったことのない人物は果たして会ったことはないのだろうか。
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今回の公演は、「yume」ではない。「hiru」と「yoru」
けれど、そもそもメゾンブックガールは永遠に抜け出せない夢の中のようだと思っていて、そのセットリストを毎回夢のストーリーとしてなぞらえて観てきた(だから何回も何回も「よく飽きないね」という言葉がお似合いの状況でもみてきたのだ)。繰り返してみる夢だけど違う物語。だから今回のアルバムは余りにもメゾンブックガールとしていよいよ自覚を持って出してきてしまったというか、そのユメのテーマについて取り上げてしまうのだな、となぜかこちら側が緊張を感じてしまった。
でも6Fでは「昼と夜にみる夢」ではなくて別個に「夢」が産まれたわけだから、この昼と夜はなんのか?と思ってみると、夢の中の「昼・夜・夢」としか私の中のメゾンブックガールでは考えられなくて。「yume」公演で何が起こるかが怖くて仕方ない。
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人が夢を見ている時間は、平均10分〜30分間程度と言われており、1日に何度も夢を見ることもあります。人はレム睡眠時と、ノンレム睡眠時のいずれも夢を見ていることが判明していますが、鮮明でリアルな夢はレム睡眠時に限られ、記憶に残る夢は目覚める直前に見た夢だけ。ノンレム睡眠時の夢は、ほとんど記憶に残らないものとされています。
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白と黒、レム睡眠ノンレム睡眠。昼と白のハッキリとした輪郭と、夜と黒の抽象的な記憶。何を解き明かすような気もなくて(だって夢だから、謎解きをする気はない)、それは自分が当事者だと思っている部分もあると思う
鳴り響く fMRI_TESTの音が心地よくてずっとこのままでいいと思った
第三者による夢の解析を fMRI_TESTよろしくお願いします
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自分以外の自分が影になったり、自分自身が影であったりとか、もう自分が自分ではなかったりとかそういうことは夢の中だから起きている話なんでしょうか
「何人もいる」
白い箱も白い風船にもなる 空気に溶けるようにわすれてしまう
人に軽々しく吐けるような愛情ではないので本当に思うことは口に出す意味も感じない
4Fに置き去りにされていた誰かが6Fの夜に起きてきた
夢をみることがこわいよ でも楽しみ だけどこわいな
今日見る夢を忘れませんように。