おもちやけた

orokanaburogu

Solitude HOTEL 7F(19.4.14)

ぼうぼうぼう

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レポートではない 感想でもない もしかしたらもう日記でないかもしれない ほかの人には誰もわからないし存在しない話だけど、過去にはわたしとメゾンブックガールという何かがだけが存在していた部屋があって、切断されていたからだを海に放たれた後の話

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あれから4か月も経ったとも、前のことだったとも思えていないすぐ前にみた夢

「愛しているよ ゆめの続きを」

と書いていたけれど気づかぬうちに夢もさめていたのか、その間にぜんぶ錯覚で愛すものも愛も全てから回りだったのかもしれないとよぎる 信じたかった 狭い物語で赤く染まった部屋から青空と海のみえる空間にばらばらに飛んでいった鳥のことを想って、自分もそんな気分だった

 

地方公演も出向くことができずに、その話を聴くだけでそれはもう見たかった ー"夢は夢であったんだなと思いたかった"

SOUP(初回限定盤 CD+BD)(特典なし)

SOUP(初回限定盤 CD+BD)(特典なし)

 

鯨工場はMVを1回みて、リリイべで1回きいて、SOUP音源を一度だけ再生した

手元にあるCDは「1枚」

ほかの人から見たらもうこの人はあんなに熱中していたブクガに飽きたんだとかそういう風にみえるかもしれないけれど、(言われることは無いが)そう言われたらそういう簡単な話じゃないということだけは伝わらなくても言いたい 雨の降る長い夜に暗くて煙たい部屋で取り残されていたのに突然訪れる朝に怯えるものの気持ちはわからなくても構わない

そんな状態でいたから、これまでの異様な緊張感もなくて、どこに向かうかもわからないというか、向かうというほど遠くない部屋の地続きの会場に来ることは容易だった

 

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yumeの赤いソファとは対照的な青色のソファが最近みせる景色によく似合う

会場に入る前からきこえるインストはいつも心地よいけどやっぱり今回が一番と思えるものだった 無骨な中に生がある 骨と血

着席したシートは中央 舞台の床は心臓のあたりにあってすべてが視界に入る素晴らしい席で、自分にとってどこよりも上座であった

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18:07に会場アナウンス いつものように開演時間は過ぎて静かになって待っている このインスト曲が必修だと言わんばかり

18:10の半分が過ぎて徐々に暗くなり文字も薄れていったことで、6Fのことを思い出して、急に記憶が引き戻されていくような感覚に陥った

 

***

暗闇の中でなにかが流れていて、暗くてよくみえないけどきっと血のような色をしているんだろう、と思ってみていて、やっぱり赤色がじわじわと浮き上がってきた 垂らされた実態のある赤が肉厚な生命 5Fで鳥の声を聴いた直後の赤は鳥の生き血を感じたけれど、やはり今の赤は鯨の肉や血を感じる 死んで間もない鯨の中にいるのかはわからない

 

01.長い夜が明けて

 

「長い夜が明けてゆく」その歌声に息をのまなかった者はいなかったと言い切れる

聴くことがこわかったこの歌を初めて耳にする 永遠に続くような夢の続きで夜が明けていくこと これまでみてきた夢を忘れていたのは嘘で本当はよく覚えていたみたいだった 

ぶつ切りにされた音はまだかえってこなかった

この曲だけで終幕してもまったくおかしくなかった

 

-首だけの鳥が何かを伝える

「首だけの鳥が飛び立つ」

 

02.狭い物語

6Fの昼夜夢とは異なった赤 大きななにかの体内の広野のよう

長い夜は明けていて、裂いて視点をうつせば明るくて青い空と海がみえた

 

03.レインコートと首の無い鳥

青と赤が流れていく 首の無い鳥が流した悲しみや見ることのできない夢は全部ばらばらになった首だけの鳥がその分実感しているのだろうか

 

04.rooms_

「繰り返す日々は終わったの」

線が走って形作る二次元空間 真ん中から見てこれまでに感じたことのなかった残像 残響

過去にどんどん巻き戻っていく

 

05.十六歳_

ドクン、ドクンと響く音で反射的に涙が流れる

走って探す様はどんどん激しくなっていき、範囲を広げてどこまでも探し求める

地がつく場所に収まらないようだった

 

06.faithlessness

白黒の写真がちぎられて、ちぎられて、ちぎられて、ちぎられて ちぎるの?

 

07.karma

走っていくその光と風景と

 

08.snow irony

karmaがわざわざ呼んでくる 暗い中の光の雨と雪が彩る 交信するための唯一残してくれる手段として声をあげる

徐々に手を挙げる人たちを傍観して自分はどこにもいない

 

09.bathroom

後ろにうつされるのは森の中のMV

違う感じがするけど、同じ人

同じ感じがするけど、違う人

 

 

 

10.lost AGE

なぜだかわからないけど 初めて聴いたみたいだった 

水面に映る時間のことを想う

 

11.cloudy irony

概念を覆す 白い雲に覆われた天気ではなくて映えた青が印象的なirony 雲の上の宙で身体を・視点を回転していくようで、その意識を持ってみていると三半規管が狂って酔ってしまった 足をしばられて宙づりの状態で東京タワーをのぼっていく感覚か、世界が逆さになって降りていく感覚か

 

12.sin morning

後ろの人に気を取られていた気がして何も観ていない なんでか覚えていないすべての始まりの曲がこんな時間に朝ですよって不思議だなって思った

 

13.言選り_

下層階のときに想像できない上層階から、これまでの記憶と、0.3秒前と、今と、ぜんぶみせて過去も過去じゃ無いほかの世界線ともすべて繋がってじ続きかのようにみえたけど

 

14.おかえりさよなら

今も昔も別の世界も関係ない等身大の自己と対峙 おかえりとさよならは同時に告げて消していく

 

15.fMRI_TEST

なによりも脳みそに気持ちがよくて眠ってしまいそうだった

 

16.夢

ぐにゃぐにゃの記憶にノイズ

ことなる衣装 ことなる時間

last sceneを跳ねそうなサスペンダー

cloudy ironyを無機質に歌いだしそうな丸眼鏡

フードで顔を隠して手を振りそうなパーカーと

狩るためのレインコート 

また違う歌をうたいはじめて白い煙に包まれていった

すこしあまい匂い

鯨のしぶきのような工場の煙

 

17.鯨工場

夢の中のあの話、本当はどこかで続いていた

鯨の歌声が夢を崩してく。

赤の液に包まれても優しい海のようで甘い煙の匂いと裏腹な鉄のにおいが充満していって血生臭い

 

 

18.まんげつのよるに

水色の玉 あわの音 悲しみを予感するような昔みたいな弦の音

どこでしゃべっているのかわからないような声

本当に会話ができているのかうたがわしいような声

 

ねえ、きこえる?

彼女の、彼の、想い

どうか ー

 

寄り添って夜が明ける

 

19.長い夜が明けて

天が落ちて狭くなる

 

入力ソース:映像信号が入力されていません

 

「夜が無い世界が始まってゆく。」

 

[そして宇宙の宿り]

 

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正直なところどの曲でどの演出がされていたのか憶えていないところが多い、というのも、観ているときからステージを観ているというより立つ場所の大枠ばかりに目がいってしまってそこで何がされていたのか紐づけた記憶になっていないからだ 鳥のことも見たようで見ていないフリをしてる

メタ的なところでいえば座席位置と環境が非常によかったことと、彼女たちの技術の更なる向上が空気に馴染んでいて何か気になる点がでることもなく、4人個々に目を向けるというよりも光と映像も一体としてみるように目を使えたことがこれまでの鑑賞とは異なった

01-09まで新曲>初期曲へと時間を逆行するようなセットとなり、09.-10.lostAGEで砂時計を逆さに置き直したかのようにまた落ちていくそれは、近い時間の粒をなぞっても別物になっていた 風呂場で谷折りすれば抱き合える

cloudy ironyでもイメージが覆されて眼の位置と焦点が異なっていると肩を叩かれた 首の無い鳥が首のある方の身体の存在に気づいて眼があった

yume公演は夢〜夢で終わり、7F長い夜が明けて〜長い夜が明けて。これまでの物語の要素が詰め込まれている歌で、その歌詞通りに「長い夜が明けてゆく」→「首だけの鳥が飛び立つ」「狭い部屋の窓際で」と演じられていくことは決められたシナリオのようでもあった もし時間が5時間あったならどのようになっただろう

劇中の映像には四角いノイズ、信号が受け取れない場面も散りばめられていた

まんげつのよるに の彼女のその言葉と想いが刺すようにとんできてなにも言えない あの日みた夢のように寄り添うようにする

無限に広がる信号が届かない場所に切った体を置く事に怯えてる

 

 

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【断片的な表面の夢しか見ていないあの人に夢の価値はわからない。夢から醒めてはじめて夢のことが認識できる。】そして自分も7Fにあがってはじめて、夢自体が、みた夢から脚色した幻想だったと最初から気づいていたことに向き合うとする

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首はどこに落ちていたのだろう

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ほんとうはずっと君たちのことを

でも誰だろう

 

 

ひゅーひるる